2013/02/26

No.69 いま明かされるチーム名の謎

ユニクロ大好き「銀河系アヴァンギャルズ」が、03/03(日)、品川区南埠頭公園にて活動する。試合を組むか練習とするかは、当日の参加人数によって決まるため、活動内容は未だに流動的な状態だ。そんな中、銀アの重鎮であるAKIHIRO氏(別名:町田の暴れ横丁)が、チーム名の謎について初めて触れた。


「あの苦い記憶について語れというのかい…」

AKIHIRO氏は、触れてはならない禁断の果実をもぎ取るように、ゆっくりと話し出した。


一昨年の春、草野球チームを作ろうよ、というYASUHIROとHASEの呼びかけで、俺はYUZOと一緒に渋谷道玄坂の沖縄居酒屋に行ったんだ。「第1回首脳陣会議」と称してね。なんか野球っぽいだろう?その首脳陣会議の場で、いちばん揉めたのがチーム名だった。ちなみに揉める一番の原因だったのが、HASEがチーム名に『週刊』という単語を入れたいと主張してきかなかったことだ。意味不明だろ?こいつ、正気の沙汰じゃないと思ったね。

その日は結局、俺が主張した『剛力』と『アヴァンギャルド』、そして監督KJが主張した『オーケストラ』、この3つの単語を組み合わせて、「剛力アヴァンギャルズ・オーケストラ」というチーム名に落ち着いたんだ。


やっとチーム名が決まったね。これでいこう。これでロゴデザインを作って、ユニフォームを発注しようって。あの夜は、清々しい気持ちで終電に乗ったよ。俺らのシンボルマーク「GAO」はこれが起源さ。


不可解なチーム名だったけど、俺は気に入ってた。特に「剛力」を冠に添えることができたのは、俺の永年の悲願だったよ。

HASEはあの夜、ユニフォームの左肩にどうしても「週刊」という単語を入れたいと必死で訴えていたんだ。あのとき、あいつの主張を却下して本当によかったと思ってる。

ユニフォームが納品されたときの感動といったら、一生忘れられないよ。みんなで板橋のラウンドワンの駐車場で撮影会やって、ユニフォーム着たまま大塚のバッティングセンター行ってさ。
でもチームはずっと勝てなかった。8連敗して、ほとんどコールド負け。中には骨折コールドっていう笑えない幕引きもあったんだ。試合中にYUZOが骨折して、健常者が8人しかいなくなって、そのまま試合続行不可能ってね。

敗北のトンネルは長かった。希望なんてこの世に存在しない。俺は毎晩荒れたよ。
そんなあるとき、俺の知らないところで、監督KJと主将のYASUHIROがなにかをたくらんでいた。


気づいたらある日突然、チーム名が「銀河系アヴァンギャルズ」になっていたよ。おまえら何をたくらんでたんだ?俺の「剛力」はどこにいったんだ?たしかに新しいチーム名は、わかりやすいし、キャッチ―で、語呂としてのおさまりもよくなった。前のチーム名よりは、一般ウケするだろうさ。改名効果かなんか知らないけど、9戦目にして初めて勝ったりしちゃってさ。

別に根にもってるわけじゃない。確かに俺の「剛力」は消えたけど、俺が主張したもうひとつの単語「アヴァンギャルド」を残しておいてくれたことには素直に感謝するよ。
だって俺はいままで、流行や時代にフィットするような、そんな生き方はしてこなかった。草野球だって同じさ。



――アヴァンギャルドという言葉に恥じる真似はしたくないんだ。



別にコムデギャルソンを着ることとか、髪型を個性的にするとか、そんなことを言ってるんじゃない。
 チーム名には、もっと、深い意味が込められているんだ。その意味を、これからも草野球を通じて、みんなで暴いていくんだ


そう一気に語り終えてから、大粒の涙をこぼすAKIHIRO氏であった。





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