2013/12/28

No.110 年末BIG対談 KJ監督が総括する今年の銀ア (後編)



東海林「早いもので、来年でもう活動4年目になります。来年の抱負をお聞かせください」


 変革の1年にしたい。



 変革というのは、小手先の変化球を投げることではない。それはつまり舵を切ること。オーバースローからアンダースローに転向するくらいの抜本的な変化を推進することだ。舵を切っていく過程で、各メンバーの意見を聞きながら、最もよい方向を模索していきたい。 
 メンバーそれぞれに、断片的な考えがあると思う。春先までは、それらの断片をチームの方針として統合させる時間になるだろう。少なくとも来年は、今年と同じような方向感にはならないはずだ。

 どんな分野であれ、何かの活動に積極的に取り組めるのは、その活動が「面白い」もしくは「意味がある」からであって、それ以外に理由はないはずだ。だから、メンバーひとりひとりにとって、「面白さ」や「意味」が実感できるような活動を考えて実行に移していきたい。




東海林「ふーん。では、具体的な構想を教えていただけますか?あんま興味ないけど」




 し、東海林さん、体調が悪いのかな…?

 変化には、「自ら変化させること」と「知らず知らず変化してしまうこと」の2つがある。前者も大事だが、より大事なのは後者の「知らず知らず変化してしまうこと」にちゃんと気づき、対処できるかどうかだ。

 代表的な失敗例として「手段の目的化」がある。草野球に限らず、この失敗におちいったことがあるアマチュアスポーツチームは多いだろう。要するに、大会に出ることや試合に勝つことはあくまで「目的を満たすための手段」であって、それ自体が目的ではないということだ。


 「野球を通じて楽しい日曜日を過ごす」という活動目的は、まとまったお金を払って区大会とか私設リーグに参加しなくてもじゅうぶんに果たすことができる。事実、今年もドラマチックな感動のほとんどは練習試合から生まれているし、たとえ負けても、いい試合が出来れば純粋に楽しい。


 今年の公式戦成績は7勝1敗。平均点差は5.9点。一方、練習試合は3勝5敗2分。平均点差は3.4点だった。数字だけで物語るのはやや乱暴だが、公式戦よりも練習試合のほうがエキサイティングだったという見方もできる。一定の基準を持って対戦相手を選別したことも、充実した練習試合ができた要因だと考えている。


 いずれにしても、「野球を通じて楽しい日曜日を過ごす」という目的を見失ってはいけない。これは今年、チーム内で何度も繰り返し言ってきたし、これからも、チームの方向性が従来の目的から外れていないかどうかは、注意深く観察していきたい。





 ※ 1年を通じてもっとも感動したプレーに送られる「ドラマチック賞」は、5月27日の四谷外濠公園にて行われた練習試合vsモータウン戦、逆転サヨナラ3ランHRを放ったHASE選手に送られた。3-7の4点ビハインドで迎えた最終回、ツーアウトから必死で打線をつないだチーム全員の執念が、奇跡の1打を生んだ。



東海林「いやー。くどい話だった」


  何だって?



東海林「いえ、なんでもないです。他にはありますか?」


 練習試合とかの基本的な活動は残しながら、野球に限らずどんどん実験的な試みをしたい。

 30代になってようやくわかったことだが、成長するためには、これまで自分が正しいと思ってきた思い込みとか先入観を、とことん見つめなおす必要がある。大事なのは、偏らないことだ。チームの平均年齢も限りなく30代に近づいていくので、他のメンバーとも深く思考を共有したい。



東海林「話が哲学的になってきて、ゆとり世代の私には耐えられません。では最後の質問です。来年もプロモーションムービーや、銀河系ニュースはリリースしていくのでしょうか?」


 ……お、おう。従来通り、気が向いたときに作るというスタンスだ。ムービーも銀河系ニュースも私にとっては日記のようなもの。映像編集や記事執筆を通じて自分の考えが整理できるし、5年とか10年たってから、楽しかった思い出としてみんなに見返してもらえればそれでいい。


 私は基本的に、文章を書くのが好きだし、考えは言葉でしか伝わらないと思っているから、チーム内でもメールなどを活用して、自分の考えを積極的に文章にして伝えるようにしている。時と場合によっては円陣や飲みの席で語ることもあるし、オープンな議論も必要だと思うが、銀アというチームは、いったんグラウンドに集まると話の聞き方が学級崩壊することが多々ある。聞く体勢になってもらうだけでも大変なので、最近はもうあきらめている。




※ 今年も大盛況で幕を閉じた銀河系大忘年会。「記録部門」「記録より記憶に残る部門」「写真部門」の3部門で、計30以上のタイトルが発表された。膨大な動画や写真、スコアブック等の記録、そして各メンバーの記憶に刻まれた名場面からタイトルを絞り込む作業は並大抵のものではない。



東海林「本日は年末の多忙な時期に、うっとうしい小言をありがとうございました。なにこの人ひとりで感極まってるのかしらって感じで、すごくキモかったです。来年もどうぞ勝手に昇天してください。では失礼します」


 ぜ、絶頂をありがとう!!!!!




  (完)


2013/12/27

No.109 年末BIG対談 KJ監督が総括する今年の銀ア (中編)



東海林「話を戻しましょう。今シーズン、監督として思い出深かった、もしくは意義深かったプレーなどはありますか?」


 プレーに関して、HASEのサヨナラホームランが印象深いのはもちろんだが、彼はもともと、凡打でも1塁まで全力疾走する選手だったし、私にとってはその心がけのほうが印象深い。逆に、打ち損じたからといって1塁へ走るのをやめてしまうようなプレーは、敵味方問わず見てて面白くない。



※ KJ監督が印象的なプレーに挙げたHASE選手の全力疾走。何気ないプレーが士気に大きく影響する。


東海林「HASE選手は今年の「ドラマチック賞」受賞選手ですが、そういった全力疾走などの積み重ねがあったからこそ、なおさらサヨナラホームランが引き立ちましたね」


 そのとおり。あと、運営面の話になるが、出欠確認係のYOSUKEが、試合のたびに出欠確認メールをチーム内に一括送信してから、各選手から返信がくるまでの時間を選手別に記録していた。これはすごく大事なことだ。



東海林「忘年会で、返信までの平均時間が短かった人に賞を与えて、逆に返信がずさんだった人を懺悔させてましたね」


 出欠確認は活動の根幹に関わることだから、あのくらいやって全然問題ない。忘年会では「性格悪い」「陰湿」「慰謝料払え」などのブーイングが噴出したが、そもそもああいった地道な分析作業というものは、熱心さや親切心がないと出来ない。

 私自身、一般的な打力と打順の関係(打力があるからクリーンナップだとか、打力がないから下位打線だとか)に昔から疑問をもっているので、自分なりにOPSを算出したり回帰分析をしてみたり、新たな指標をみつけるために色々と研究してみたが、これだと思うアイデアは得られなかった。それだけ新しい着眼点や、分析の切り口を見つけるのは難しいものだ。

 だからこそ、数値化しづらく、かつ根深かった出欠レスポンスの問題について、きっちり自分なりにデータをとって集計し、チーム内に知らしめたYOSUKEの行動はとても意義深い。
 出欠の返信が揃わないことが制約になって、試合がしたくてもできないことが去年は多々あった。来季は改善されてほしい。



※ 今季、出欠確認からオーダー作成までの一連の戦略立案業務を担当したYOSUKE選手。彼にとってこの1年は、いかに出欠を早くとりまとめるかという時間との戦い、つまり「ひとのときを思う」1年であった。忘年会では手錠とアイマスクをかけられ、完全無抵抗の状態にされてから壮絶な拷問を受けた。




東海林「監督自身、プレーヤーとしても全試合出場を果たしましたが」


 昨年は骨折もあり、満足に試合に出られなかったので、今年はできる範囲で目一杯プレーも楽しんだ。打撃に関しては、インパクトの瞬間に骨折した右腕が痛むので、思い切って左打席に転向してみたのだが、これはこれで面白かった。いままでと勝手が違うので三振は増えたが、毎打席が新鮮だった。

 守備に関しては課題がたくさんある。たとえば外野守備でフライが飛んでくると、打球の落下点が予測できない。もともと私は方向オンチなので、空間を認識する能力が欠けているのだと思う。とはいえ内野を守れば、右腕がまだ完全ではないので送球がおぼつかない。どこを守ればチームに迷惑をかけずにすむのか、近頃はさっぱりわからない。




※ 今年1月、左打ちの練習にいそしむKJ監督。骨折時に損傷した神経の影響で、昨年は右手の握力が10kg以下まで落ち込んだ。一時は男としての自信を失った彼だが、いまでは亜鉛のサプリメントを毎日飲み、精力向上に励んでいる



東海林「プレーヤーとしても課題がたくさんありますね」


 素振りやストレッチとか、できることを1日5分でも続けていきたい。何もせずに調子の良し悪しや偶然に左右される結果よりは、日頃の習慣の積み重ねに左右される結果のほうが、自分としても納得感がある。たぶん今年、思うように結果を出せなかった選手にとっては、来年は面白くなるはずだ。なぜなら努力するはずだから。

 別に素振りとはいわなくても、怪我防止のためにはストレッチとか、筋トレとか、なんらかの運動は習慣化しておいたほうがいい。一旦怪我をしてしまうと、色々なことを取り戻すことが相当な負担になるし、何より、加齢という敵には習慣で対抗するしかない。

 我々は積み重ねた習慣を「草野球」を通じてアウトプットする。だからグラウンドは、これからも我々にとって神聖な舞台であり続けるんだ。



東海林「ふーん」


 ファッ!?


(次回へ続く)



2013/12/26

No.108 年末BIG対談 KJ監督が総括する今年の銀ア (前編)


年の瀬を迎え、各選手が続々と契約更改を終えている銀ア。

そんな中、球団からの提示額である年俸2,500円(推定)を不服とし、チーム内で唯一、契約更改の越年が決定的となっているKJ監督に今シーズンを総括してもらった。



(聞き手:東海林のぶ子)
 
東海林「まずは先日12月5日の手術、おつかれさまでした。(監督KJは昨年5月、マウンドで全力投球した際に右腕骨折し、それ以来約1年半以上の間、右上腕骨内部に金属の棒を入れてボルトで固定していた)」

 ありがとう。昨年骨折したときは6時間くらいの大手術だったけど、今回、ボルトやスクリューを抜く手術は3時間くらいで済んだ。術後の経過も良好だ。とはいえ、右肩と腕にまたメスを入れたので、稼働域を取り戻すためのリハビリは欠かせない。





※ 2012年5月27日、この試合2番手として登板したKJ監督がまさかの投球骨折。そのまま救急車で都内の病院に搬送された。(場所:多摩川緑地球場



東海林「病院のナースと仲良くなれましたか?」

 私の手術担当の麻酔医が、とてもかわいい子だった。その子にかけてもらった全身麻酔で昇天して、目が覚めたら紙パンツ姿だったよ。その子とはそれっきりだね。今度もし会えたらぜひお礼を言いたい。「絶頂をありがとう」とね。



東海林「全身麻酔プレイを楽しんだようで何よりです。では早速ですが、監督として今年までの銀アを振り返って、いかがでしたか?」

 結成1年目は、とにかく活動を軌道に乗せること。2年目は、勝利の味を覚えること。そして3年目である今年は、「野球を楽しむ」という原点に戻るために色々と試行錯誤した1年だった



東海林「監督として大変だった点はありますか?」

 特にない。創作活動(ムービー作成や銀河系ニュース執筆)は、それなりに頭を使うし時間も割くのだが、きわめて個人的な趣味だから監督の仕事とは関係ない。むしろ、毎試合メンバーの出欠をとったりスタメンの調整をしたYOSUKEとか、部費やスコアを管理していたマネージャーTOMOのほうが大変だったと思う。



※ KJ監督の創作活動のひとつであるムービー制作。これまで33本の動画を制作し、今年は14本をリリースした。中でもこの作品は、KJ監督のお気に入りのひとつ。ギターと野球、そして意味不明なポエムを融合した世界観に大きく賛否が分かれた。




東海林「監督って大変そうですけど……。ところで監督の仕事って何なんですか?」

 そもそも銀アは趣味集団なので、仕事という概念はない。とはいえ団体活動を円滑に進めるために必要最小限の「役割」は置いている。監督の役割を一言で言うと、バランスをとることだと思う。



東海林「ずいぶん抽象的ですね。バランスとは?」

 無数の組み合わせが存在する。論理と感性、主観と客観、楽観と悲観、勝負とエンジョイ、静と動、光と陰、SとM……。



東海林「いまいちピンときませんね」

 割りきれないものを割りきるとか、矛盾を克服するとか、そんなイメージだ。



東海林「なるほど。少し伝わりました」

 いずれにしても、そろそろ監督をやめて、平社員兼相談役みたいな立場になりたい。



東海林「えっ!そうなんですか?」

 むりだと思うけど。でも、監督の仕事の一部はやめたい。



東海林「それは何ですか?」

 延長の判断をしたり、カードを切ったりすること。



東海林「それは野球の話ですか?飲み屋の話ですか?」



(次回に続く)




※ 2011年6月5日、記念すべき銀アの初陣で撮影された1枚。右はYASUHIRO選手。





2013/12/21

No.107 今季ベストポージング賞を振り返る

先週末の忘年会にて発表された銀アの最高名誉である「ベストポージング賞」だが、1位から3位までの各作品について、審査委員長KJ監督からの選評が届いた。


1位
作品名:からあげ大好き(TAKAYUKI)



選評 :肩越しにこちらを振り返っているこの写真が、今季のベストポージング賞グランプリとなった。今季のアヴァンギャルズは彼抜きには語れないだろう。

「見た目から入る」をスローガンに掲げるアヴァンギャルズにとって、ベストポージング賞は、すなわちMVPである。実はこの賞を審査するうえで、狙い過ぎたポーズやあざとい表情など、下心が少しでも感じられる写真は、一貫して選考対象から外すようにしていた。しかしこの写真に限っては例外である。本人は少し狙っていたかもしれないが、シュールな空回り感が作品全体に漂っており、結果的に捨て身の1枚となった。それが受賞理由である。

作品タイトルに全く意味はないが、彼が唐揚げをこよなく愛していたことは事実である。




2位
作品名:全力疾走後の1枚(KOICHI)





選評 :この作品は、ランニングホームランを打ったKOICHIが、ダイヤモンドを一周した直後に魅せたパフォーマンスである。つまり、約100mを全力疾走した後にも関わらず、これほどまでに低い重心、そして右足に限界までタメをつくりながらポーズを決めたということだ。しかも誰も頼んでないのに。

この偉業を実現できるのも、日頃からの肉体の鍛錬と、過酷な食事制限のおかげだろう。それにしても、打撃成績といいベストポージング賞といい、彼はいつも2位が定位置だ。来年こそは何かで1位をとってほしい。



3位
作品名:王道のVサイン(HASE)




選評 :ピースサインが平和を祈るサインであることは言うまでもないが、別名Vサインというだけあって、勝利をアピールするサインでもある。日本では写真撮影におけるポーズとして広く知られているが、この写真はおそらくVサイン、つまり勝利後に撮られたものだろう。髪型がやたら爽やかなので、散髪がうまくいったことを誇っているのかもしれない。いずれにしても、ピースサインの本質的な意味を深く考えさせられた1枚だ。

2013/12/15

No.106 銀河系大忘年会2013 ハイライトムービー

昨夜行われた銀河系大忘年会のムービーが配信開始された。


銀アムービー史上、最も愚かでクズな作品となっている。







No.105 銀河系大忘年会2013

昨夜12月14日、新大塚「煖」にて、毎年恒例の銀河系大忘年会が開催され、この1年間の活動をねぎらった。


注目の各賞発表では、打撃三冠王にRYO選手が輝き、記録部門のタイトルを総なめにしたほか、逆転サヨナラスリーランを放ったHASE選手が「ドラマチック賞」に輝いた。その他約30以上のタイトルが次々と発表され、各選手の背番号を配したオリジナルキーホルダーが授与された。

また、会の中盤ではクリスチャン・ハッセン氏(HASE)によるイルカの絵が発表され、会場の度肝を抜いた。




アヴァンギャルズで最も名誉ある「ベストポージング賞」には、今季限りで活動休止宣言をしたTAKAYUKI選手が輝き、初代YASUHIRO選手、2代目DAISUKE選手とともに、歴代ベストポージング賞3選手の写真撮影会が行われた。


https://www.facebook.com/#!/media/set/?set=a.472861566157675.1073741830.105714129539089&type=1

2013/12/13

No.104 銀ア 今季の100枚を発表

過去より 未来より 一瞬が欲しい(大黒摩季「DA.KA.RA」より)をモットーとしている銀河系アヴァンギャルズが、忘年会前夜祭として、今季のベストショット100枚を発表した。



明日の忘年会では、「記録部門」「記録より記憶に残る部門」「芸術部門」にわたり約30以上のタイトルが発表される予定だが、これら写真の多くは「芸術部門」にノミネートされている。



銀アにおいて最も名誉ある「ベストポージング賞」に輝くのはどの選手か!?よっぽど暇で愚かな方は、この写真の中から予想してみてください!


https://www.facebook.com/#!/media/set/?set=a.472183016225530.1073741829.105714129539089&type=1

2013/12/12

No.103 銀河系大忘年会2013 今年も開催決定

毎年恒例の宴「銀河系大忘年会」が、12/14(土)、銀アにとっての聖地である新大塚「煖(だん)」にて今年も開催される。

結成3年目の銀アは、この3年間で通算58戦29勝26敗3分(動画32本)、うち2013年度の戦績は、18戦10勝6敗2分(動画13本)。今季もコンスタントに活動を続け、充実した戦績をおさめた。


注目は毎年恒例の各賞発表。打率や防御率を表彰する「記録部門」、感動や笑いを提供した「記録より記憶...に残る部門」、芸術性を追求した「写真部門」の3カテゴリに分けて、激動の一年を振り返る。HASE選手を中心とした忘年会実行委員会は現在、各賞審査や記念品準備に大忙しの状況である。


また、見逃せないのがアヴァンギャルズ恒例の忘年会三種の神器「大盃」「金マイク」「YOSUKEのボディペイント」だ。銀河の戦士達はこの年末にむけ、これから体調管理に細心の注意を払う。


https://www.facebook.com/#!/media/set/?set=a.469571013153397.1073741828.105714129539089&type=1